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複素数の計算方法の基礎を解説

このページでは複素数の計算方法の基礎を解説していきます。複素数とは〇+j〇で表される数のことです。例えば電気の交流回路で電流や電圧、電力を計算する際に使われたりします。

目次

複素数の和と差

まずは複素数の和と差、つまり足し算引き算の方法を解説します。

実数同士、または虚数同士でしか足し算引き算ができない

複素数は実数+虚数で表されますが、実数同士、または虚数同士でしか足し算引き算ができません

例として2+j3と3+j2という2つの複素数で足し算をしてみます。

$$(2+j3)+(3+j2)=(2+3)+(j3+j2)=5+j5$$

となります。

なぜ実数同士、虚数同士でしか足し引きできないのか?

なぜこのように実数同士、または虚数同士でしか足し算ができないかというと次元の異なる数だからです。

これについてはこちらの記事に詳しく書いていますので気になる方は読んでください。

複素数の積

積は掛け算です。複素数の掛け算は多項式の掛け算と同じようにできます。注意点はjが2乗すると-1になる数であることです。では先ほどと同じように、2+j3と3+j2を例に積を計算してみましょう。

$$(2+j3)(3+j2)=2×3+2×j2+j3×3+j3×j2=6+j4+j9+j^26=6-6+j13=j13$$
(数式が見切れている場合はスクロールできます)

となります。

複素数の商

商は割り算です。割り算は分数で表せます。

ポイントは分母のjを消すこと

複素数の商では分母にjがない形にすることがポイントになります。これも2+j3と3+j2を例に計算してみましょう。

$$(2+j3)÷(3+j2)=\frac{2+j3}{3+j2}$$

分母にjがあります。jをどう消せばいいでしょうか?

これは以下の展開公式を使います。

$$\frac{a+b}{a-b}=a^2-b^2$$

この展開公式をさきほどの複素数に使うには、分母分子に(3-j2)をかけます。

$$\frac{(2+j3)(3-j2)}{(3+j2)(3-j2)}=\frac{(2+j3)(3-j2)}{(3^2-(j2)^2)}=\frac{(2+j3)(3-j2)}{9-(-4)}=\frac{(2+j3)(3-j2)}{13}$$
(数式が見切れている場合はスクロールできます)

分母のjを消すことができましたね。

ここでも注意なのはjが2乗すると-1になることです。なので展開公式では\(a^2-b^2\)となっていましたが、複素数に展開公式を使うと\(a^2+b^2\)の形になります。

あとは積の計算で確実に計算をしていけばOKです。

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