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電験三種の試験制度変更について解説【2022年度以降】

2022年度から電験三種の試験が年に2回実施されることが決まりました。また2023年度からはCBT方式での試験が導入されます。

このように試験制度が変更になったのはなぜか?そして受験する私達にメリットはあるのか?という点を考えてみます。

目次

なぜ試験制度が変更になったのか?

元々電験三種は試験が年1回実施されていました。それが2022年度からは年2回の実施になります。

試験制度の変更は電気保安人材の確保が目的です。もっと細かく言うと外部委託業界の人材不足を解消するために試験制度の変更がされました。

外部委託業界とは?

工場やショッピングモールなどで高い電圧を使用する場合、電気主任技術者の専任が必要になります。この電気主任技術者は資格が必要ですが、自社の社員に資格持ちに人がいないなどの場合は外部へ委託することができます。外部委託を請け負う会社や組織が外部委託業界です。

外部委託業界とは?

工場やショッピングモールなどで高い電圧を使用する場合、電気主任技術者の専任が必要になります。この電気主任技術者は資格が必要ですが、自社の社員に資格持ちに人がいないなどの場合は外部へ委託することができます。外部委託を請け負う会社や組織が外部委託業界です。

電験三種の資格を持つ人のうち、外部委託業界で働く人は2%しかいません。その他の資格持ちの人は電力会社やメーカーで働いていることが多いです。私も電験の資格を保有していますがメーカーに務めている人間の一人です。

外部委託業界に勤めている方は今でも少ないのですが、今後は更に減っていくことが懸念されています。

そこで電験三種の資格を持っている人を増やして人材不足を解消しようと、試験が年に2回実施されるように変更されたようです。

変更で電験三種の難易度は下がるのか?

私達の関心事は、試験制度が変更になって試験に受かりやすくなるのか?という部分だと思います。そのあたりついても考えていきましょう。

まず試験制度は年1回から年2回実施となることは決まったのですが、試験回数を増やす他に科目別合格の有効期限を3年から5年や6年に延ばしてはどうか?といった案もあったようです。

しかしこれは却下されました。理由は質の低い合格者が増えては困るということです。

(ちなみにこれらの内容は経済産業省のワーキンググループで議論されています。)

ここから考えるに、質を保ったまま資格を持つ人の人数を増やしたいという考えがあることが分かります。つまり合格率は変えずに受験者を増やして合格者数を増やすことが狙いと思われます。

そのため電験三種の難易度が下がることはないでしょう。少なくとも問題が簡単になることはなく、現状維持かむしろ調整のために難しくなることも考えられます。

いずれにせよしっかりと勉強をして試験に望む必要がありそうです。

試験制度が変更になり合格者数は増えるが合格率は変わらない。試験問題の難しさは現状維持か少し難しくなることが予想される!

CBT方式の導入について

電験三種では2023年度の試験からCBT方式が導入されるようです。CBTとはComputer Based Testingの略で、テストセンターにあるパソコンで受ける試験のことです。

元々電験の試験会場は多くありませんでした。そのため特に地方に住んでいると試験会場まで遠い場合もあり、近場の人と遠方の人とで不公平感がありました。

CBT方式ではテストセンターで試験を受けますが、このテストセンターは全国に多くあります。そのため今までよりも試験会場までの移動時間の差が減り不公平な部分が解消されます。

またCBT方式の導入も、試験を年2回実施に変更したのと同じように合格者数を増やす狙いがあるようです。

試験会場が遠く移動時間が長いと、試験に申し込んでもスケジュールが合わなければ受験ができないということがあるかと思います。実際に電験で申し込んだけども受験をしない方はかなり多くいます。

CBT方式を導入することで会場までの移動時間が減り、受験者のスケジュールが合いやすくなる。そのため実際に受験する方が増えて合格者が増えるだろうということのようです。

CBT方式の導入は私達受験者にとってはメリットが多いことなので良いことなのかなと思います。

最後に

以上のことは経済産業省のワーキンググループで議論されている内容です。詳細が気になる方は「電気保安人材の持続可能な確保・活用に向けた制度のあり方について」とネットで検索すると資料が出てきますので、見てみてください。

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