直流機の並列回路数とはなんでしょうか?
結論からいうと並列回路数とは直流機のブラシ1対に接続される電機子コイルの数です。
簡略化した直流電動機の図を例に詳しく解説していきます。
図1はコイルとブラシ、整流子がどれも2個の2極の直流電動機です。そして赤の矢印は電流の向き、青は磁束の方向、緑の矢印は力(電磁力)の方向を表しています。
目次
並列回路数とは?
ここから並列回路数とは何かの解説に入ります。
図1のブラシと赤のコイルに着目してみましょう。これらと整流子、直流電源を抜き出したのが図2です。
そして図2を横方向に伸ばして描きなおすと図3になります。
図3の回路数はいくつになるでしょうか?経路が1本しかないので回路数は1です。
では図1に赤のコイルを書き足してみましょう。書き足したものが図4です。
では図4の回路数はいくつでしょう?これも横方向に伸ばして描くと図5になります。
図5では赤と青の2通りの回路があるので回路数は2です。また図5をみると経路が2つの並列回路になっています。
このように直流機における並列回路数は、ブラシに接続される回路の数のことをいいます。
並列回路数は波巻は2、重ね巻は極数と等しくなる
直流機では電機子コイルの巻き方は波巻と重ね巻の2つがあります。この巻き方によって表1の通り並列回路数が決まっています。
巻き方 | 並列回路数 |
---|---|
波巻 | 2 |
重ね巻 | 極数と同じ |
コメント