同期発電機とは?構造と発電の仕組みを分かりやすく解説

同期発電機は交流電力を発電する発電機です。火力発電所や原子力発電所などで運転している発電機は同期発電機がほとんどで、現在まで主流の発電機です。

この同期発電機の構造や発電する仕組みを図を使って分かりやすく解説します。

発電の仕組み

同期発電機は電磁誘導の原理を用いて発電をしています。電磁誘導とは簡単に言うと、磁石の力が働いている空間をなにかしらの導体が通ると電力が生じることです。

そこで発電機がどのように電磁誘導を発生させているかを簡単に解説します。

まず図1のような磁石があるとします。磁石のN極とS極の間には磁束が生じます。

図1 磁石と磁界

続いて図2のように磁石のN極とS極の間にコイルを入れて、外から力を加えて回転させます。

図2 磁石とコイル

すると磁束を導体が横切ることになるので、フレミング右手の法則に則って、コイルには図3のように起電力が発生します。

図3 コイルに生じる起電力

これが発電の仕組みです。

実際に電力として使うには、発電した電力をなんらかの形で取り出す必要があります。

発電機の構造

発電機の構造について解説します。

回転電機子形発電機

発電した電力を外部に取り出すには図4のようにブラシとスリップリングを使います。

図4 ブラシとスリップリング

また今までは磁石による磁束を使って発電する例を考えていましたが、実際に発電所の発電機に使えるほど大きな磁束を生み出す磁石はかなり大型になるので現実的ではありません。

そのため大きな電力を発電する発電機では図5のように鉄心を直流電流で励磁した電磁石を使います。

図5 電磁石による発電機

ここまではコイルが一つだけの発電機を考えてきました。コイルが一つの場合、発電できる電力は単相になります。

しかし実際にプラントなどで使う設備を運転する電源は主に三相電源です。そのため発電所では三相電源を発電して、プラントなどに送る必要があります。

三相電力を発電するためには、コイルを3つ設置します。そして各コイルの片側の端を結線します。よって図6のような構造になります。これを三相発電機といいます。

図6 三相発電機

しかし図6のような発電機を発電所で使う場合、いくつか問題がでてきます。

発電所からは、工場など多くの場所へ電力を送る必要があるので、発電機によって大きな電力を発電する必要があります。その場合、コイルやブラシ、スリップリングには高圧がかかり、加えて大電流が流れます。スリップリングは構造上、大電流を流すのには向いていません。

またコイルは重く、大きな遠心力がかかるため、それに耐えるよう丈夫にするように大型になります。

さらに大電流が流れることでコイルが発熱してしまうため、冷却する必要があるのですが、回っているものを効率よく冷やすのは難しいです。

また三相発電機ではブラシやスリップリングが3つあり、引き出し線が多くなります。

今まで考えてきたコイルが回転するタイプの発電機は、回転電機子形と呼ばれますが、こういった問題があるのであまり使われません。

ではこれらの問題を解決するためにはどうすればいいでしょうか。

回転界磁形発電機

今まではコイルを回して発電する場合を考えてきましたが、電磁石の方を回した場合でも、フレミング右手の法則に則ってコイルには起電力が生じます。

そこで図7のように、コイルは固定しておき、コイルの内側に電磁石を設置する構造にします。内側の電磁石は外部からの力によって回ります。

図7 回転界磁形発電機

この場合、通常はコイルよりも電磁石側のほうが軽いため、遠心力はより小さくなります。

また大電流が流れ発熱してしまうコイルが回転しないため、冷却がより簡単です。

さらに回転する電磁石は直流電流で励磁されますので、スリップリングとブラシは2つだけでよくなり、引出線が2本と少なくなります。

この電磁石が回るタイプの発電機は回転界磁形と呼びます。同期発電機はこの回転界磁形が主流になります。

まとめ

以上が同期発電機の発電する仕組みと構造です。

まとめると

  • 発電の仕組みはフレミングの右手の法則に則り、磁束を導体が横切ることによる
  • 反対に導体を磁束が横切ることでも、同じように発電できる
  • 発電機は回転界磁形が主流、回転電機子形は小規模の発電機に限られる

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