電気設備の設計や工事、保守をする際に必ず守らなくてはならないルールがあります。それが「電気設備技術基準」です。
そして電験の法規の問題も多くはこの電気設備技術基準で定められていることから出題されます。
そこでそもそもこの「電気設備技術基準」とは何か?が分かる様に関係する法令に絡めて解説します。
電気設備技術基準の正式名称と略称
まず「電気設備技術基準」は「電気設備に関する技術基準を定める省令」の通称です。また更に略して「電技」と呼ばれます。
まとめると下の表の通りです。
正式名称 | 電気設備に関する技術基準を定める省令 |
通称 | 電気設備技術基準 |
略称 | 電技 |
正式名称から「電気設備技術基準」は省令であることが分かります。
【省令とは?】
法律や省令は法令といわれるルールのうちのひとつです。この法令にはいくつか種類があり、それぞれ効力が異なります。効力の強さは次のようになります。
憲法>法律>省令(法令のなかから一部抜粋)
言い換えると法律は憲法を元にしてより細かく決められたルールであり、省令は法律を元により細かく決められたルールです。
電気設備技術基準は省令である
ここで「電気設備技術基準」に話を戻します。
さっきまでの話からすると電気設備技術基準はある法律を元に作られたことになりますが、その法律が「電気事業法」です。
そして「電気事業法」により電気工作物はすべて技術基準どおりに維持されなければならないと定められていますので、電気設備の設計や保守、工事に携わる人は必ず「電気設備技術基準」の内容を知っておかなければなりません。
電気設備技術基準の解釈について
しかし「電気設備技術基準」を読むと、「つまりどういうこと?」と思うことが多々あり、理解するのが難しいです。
そのため「電気設備技術基準の解釈」が書かれた解説書が売られています。実際に電気設備に関わる仕事に就く人はこの書籍を1冊は持っておいた方が良いかと思います。
代表的なものは下のような本です。
1つ目のものは経済産業省が作成した解説書で通称「青本」と呼ばれます。ルールを作った組織が出している書籍なのでどの解説書よりも信頼性が高いものかと思います。
2つ目、3つ目は電験の参考書や電気に関する書籍を出版している電気書院やオーム社が出している解説書です。特徴としてKindleなどの電気書籍版が販売されていること点があげられます。
解説書はページ数も多く、持ち運びは不便ですが電気書籍であればどこでもいつでも読めてとても便利です。
解釈についてはネット検索でも情報が得られますが、仕事で使う人や電験を取得しようとする人は解説書の購入も検討してみてはいかがでしょうか?
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