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半導体とは?分かりやすく解説

半導体とはある条件だと電流を流しにくくなったり、また異なる条件では電流をよく流したりする物質のことです。

言い換えると抵抗が条件によって大きく変わる物質といえます。

“電子”と”正孔”について

半導体を理解するには電子と正孔という言葉を知っておく必要があります。

電子とは?

電子はマイナスの電気の粒です。これが電流の流れをつくります。

言い換えると電子が動くことで、電流が流れます。

正孔とは?

正孔はホールとも言います。

どういう時に正孔ができるかというと、本来電子がなくてはならない場所に、何らかの理由で電子がなくなった時、その場所が正孔になります。

電子が入るべき穴みたいなものと考えればOKですが、少し注意が必要なのは電子があればそこは正孔とは言わないことです。あくまでも電子がなくなった場所を正孔と言います。

今説明した電子と正孔のイメージは図1の様になります。普通は、正孔は電子で満たされた状態です。

図1

補足

電流の向きは電子の動く方向と反対です。つまり見かけ上は正孔が動く方向が電流の流れる方向になります。

この見かけ上というのは電子が左に動いたとき、電子基準で見れば、正孔が右に動いた様に見えるということです。

もう少し分かりやすく言います。

電子が自分の乗っている車で、正孔が隣に停まっている車と考えてください。自分の車が停まっているときに、隣の車が前に進むと、自分の車が後ろに進んでいるように錯覚しますよね?

その様なイメージです。


目次

半導体は”真性半導体”、”P型半導体”、”N型半導体”の3種類があること

半導体には”真性半導体”、”P型半導体”、”N型半導体”の3つの種類があります。それぞれどう違うのかを解説します。

真性半導体とは?

真性半導体は電子と正孔の数が同じ半導体のことです。図2をイメージしてください。

図2

電子が全て正孔に入っています。また空きのある正孔もないので、電子が動きにくい状態=電流が流れにくいことが真性半導体の特徴です。

P型半導体とは?

P型半導体は、真性半導体に不純物を入れて、正孔の数を電子より多くした半導体で、図3の様なイメージです。


図3

P型半導体では、真性半導体に不純物として3価の原子を入れます。

すると図3のように、電子よりも正孔の数が多くなります。正孔の数が多いので、電子は正孔から正孔に移動しやすくなります。そのため真正半導体よりも電流が流れやすくなります。

補足

補足として不純物を入れるとはどういうことか解説します。

まず代表的な真性半導体はシリコンです。つまりシリコン原子の集まりが真性半導体です。

シリコン原子は図4の様な構造をしていて、原子の真ん中にある粒(=原子核)の周りに電子が周っています。

図4

そしてシリコン原子の一番外側の輪にある電子の数により、その原子が何価の原子なのかが決まっています。シリコン原子は一番外側の電子が4つあるので、4価の原子です。

不純物を入れるということは、シリコン原子に3価や5価の原子を混ぜることです。


N型半導体とは?

N型半導体とは真性半導体に5価の原子を混ぜてできる半導体です。

5価の原子を混ぜることによって、図5の様に、正孔の数より電子の数が多くなります。

図5

すると正孔に入らない電子が出てきて、この電子は自由に動くことができます。そのため真正半導体よりも電流が流れやすいのが特徴です。


以上、半導体について解説しました。



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